よくあるご質問(FAQ)

 1)ガンマスカウトはどのような人に適した製品ですか?
自分の生活する環境が放射線に汚染されていないかどうか、汚染されているとすればどの程度なのか把握しておきたい。そういう方にガンマスカウトは適しています。ガンマスカウトは微量の放射線量でも鋭く感知することができるため、花崗岩キッチンカウンターの放射線量ですら測ることができます。

一般的な使用方法から考えると、測定器を購入するお客さまは4つのタイプに分けられます。

タイプ1: 警察、消防、緊急業務、民間セキュリティ業務、危険物処理などの公安職や救助員と金属リサイクル業関係者。さらに、小包、スーツケース、車、積荷、その他汚染されている疑惑のある物などを検査する人。

タイプ2: 自分の安全に不安を感じている人。もしくは自宅や旅行先で環境の汚染具合を調べるために(自然災害やテロ事件が起こった時に備えて)信頼出来る測定器が欲しい人。

タイプ3: 教職業に携わっている人や、工作・機械いじりが好きな人。ありとあらゆる物質を調べたり、放射能を可視化してみたい人。

タイプ4: 病院や実験室、また放射能と関係のある組織や放射能を排出している人々。私たちのお客さまの多くは医療関係で働いています(放射線科医や歯科医など)。フライト前に「万が一のため」に貨物を検査する貨物機パイロットもガンマスカウトを使っています。

基本的に言える事は、あなたや、あなたの会社・組織・団体が、何らかの形で放射能と接触する可能性が(たとえそれがほんの少しでも)あり、その危険から自身を守っていきたいとお考えならまず必要なのは確かな情報です。その情報を提供できるのがガンマスカウトということになります。
 2)原子力事故やテロ事件の際、ガンマスカウトはどのように役に立ちますか?
原子力事故やテロ事件という言葉を聞くと、不安を感じる人は多いと思います。しかしこれは今日、福島の例をみてもわかるように私たちにとって現実であり、この危険を無視することはできません。ガンマスカウトはアメリカ同時多発テロ事件よりも以前に開発されていましたが、開発当時からすでに原子力事故やテロ事件を想定し器具の最適化が行われてきました。万が一、原子力事故やテロ事件が起こってしまった場合、(あなたがその現場に居合せている場合を除いては)初めの被ばく線量は比較的少なく、その後徐々に増えていくと考えられます。あるいは、あなたの周辺環境では放射線がすぐには計測されないということもあります。しかし、飛散する放射性物質は家の表面や内部に積もり、水道水や食料を汚染します。

ガンマスカウトは自然放射線レベルの変化を誤差1%以下の正確さで測定します。収集されたデータは内蔵バッファメモリに一時保存され、そしてこのデータをパソコンに読み込むことで、数年にわたる放射線レベルのごく僅かな変化でさえ一目で確認することができます。このため放射線量を毎日チェックする必要はなく、また、放射線レベルの上限を任意に定め、上限に達した際に警告音が鳴るように設定することも可能です。
 3)現在の放射線リスクはどの程度ですか?
多くの人は普段自分たちの周辺にどのくらいの放射線があり、致死量とはどの程度であるのかを知りません。放射線源は多種多様で、多くは長年にわたり気付かれないこともあります。放射性廃棄物、原子力発電所からの漏出、最終処分場などは永遠の危険因子です。これに加え今日では、テロによる危険や新たな核保有国によるリスクも考慮しなければなりません。
 4)ガンマスカウトに表示される数値の単位は?
ガンマスカウトは放射線量をマイクロシーベルト/時(µSv/h)で表示します。シーベルトは国際的に定められた基本単位で、生体の被爆による生物学的影響の大きさ「線量当量」を示すものです。放射線をテーマにした現代文献では、しばしば単位にレム(REM: roentgen equivalent in man and mammal)が使われています。レムは次のようにシーベルトに換算できます:

1 rem = 0.01 Sv = 10 mSv = 10000 µSv
1 mrem = 0.001 rem = 10 uSv

ガンマスカウトではシーベルトからレムへ簡単に単位を切り替えることができます(取扱説明書参照)。

ベクレルとシーベルトの換算

セシウム137:測定距離1m
1 GBq = 87µSv/h
100 MBq = 8.7 µSv/h
10 MBq = 0.87 µSv/h
1 MBq = 0.087 µSv/h

もしくは
100 µSv/h = 1.23 GB GBq
10 µSv/h = 123 MBq
1 µSv/h = 12.3 MBq
0.1 µSv/h = 1.23 MBq

M = 10^6 = 100万
G = 10^9 = 10億

コバルト60の場合
1 GBq = 351 µSv/h

放射性同位体は核種によりその放射能(放射性崩壊を起こす能力)が異なり、放射能の強さを表す単位がベクレルです。
ベクレル[Bq]=単位時間に放射性崩壊する原子の個数

ベクレルからシーベルトへの換算は容易ではなく、放射線の種類や、測定を行った環境に関する正確な情報(測定位置までの距離、測定器の遮蔽設定、測定器と線源の間にある物質の遮蔽状況、原子核の組成、年齢、同位体の割合など)がわからなければ換算はできません。

したがって、上記のベクレルとシーベルトの換算値はあくまでも目安であり、場合によってはさらに大まかに「1 GBq = 約 100 µSv/h」と考えてもいいでしょう。
 5)危険度を示す目安をおしえてください。
まず、ご自分がいる環境の放射線平均値を調べてください。自然放射線量レベルは世界中で毎時 0.1〜0.25 マイクロシーベルトです。これを越える数値が計測される環境には問題があります。身体への影響の度合いは、放射線の強さと放射線を浴びる時間の長さにより異なります。

ガンマスカウトを使えば危険度を簡単に知ることができます。ガンマスカウトは放射線量をシーベルト(質問4を参照)、棒グラフ、滞在可能時間を示す記号の3種類を使い表示します。滞在可能時間の表示は「現在測定されている放射線量が、EU で定められている年間被ばく限度 20 ミリシーベルトに達するまでの時間」を表すもので、棒グラフの上に表示されています。「以上・以下」の記号を用い、年・月単位の滞在可能時間が一目で確認できるようになっています。

さらにアラーム付きモデルでは、設定値に達すると警告音が鳴り、高まっていく放射線量を音の大きさで確認できます(ステップトーン機能)。工場出荷時の上限値は毎時5マイクロシーベルトに設定されています。この値はすぐに死を意味する値ではありませんが、危険な値であることは間違いありません。ユーザーの多くは、なるべく早期に警告音が鳴るように上限値を毎時1マイクロシーベルトに設定しています。
 6)よく旅行に出かけますが、ガンマスカウトを携帯すべきですか?
自分がいつどこで、どの位の量の放射線を浴びることになるか、予測するのは難しいことです。飛行機で大洋を横断するということは、その間日常の3〜5倍の放射線量がある場所で過ごすということになり、また、旅行先の国の放射線量が自分の国よりも高いということはよくある事です。
 7)ガンマスカウトはラドンを測定できますか?
はい、ガンマスカウトはラドン(アルファ粒子)を測定できます。可能な限り正確な数値を得るためには、空気を数日間ろ過した後に残留粒子のカウントを行うことをお勧めします。ラドンは極度に拡散性が強くカウントが困難なため、粒子の凝集が最適の方法と言えます。問題が深刻な場合は、長期に渡る測定が可能なラドン測定用キャニスターの使用をお勧めします。
 8)ガンマスカウトの保証期間は?
ガンマスカウトは、弊社製品の製造上の不備による故障や不具合について、購入後2年間の保証をいたします。ただし、お客さまの取り扱いが適正でないために生じた故障(センサーの故障等)は保証対象外となります。

バッテリー
ガンマスカウトの消費電力は通常 10 マイクロアンペア以下で、非常に省エネな計測器です。一般のバッテリー容量と照らし合わせると、バッテリーは 10 年以上もつ計算になりますが、ティッカーやアラーム機能の使用、データ転送、放射線が異常に高い場所での使用等で消費電力は増え、どうしてもバッテリーの寿命は短くなってしまいます。商品購入後数ヶ月以内にバッテリーが空になった場合には保証が適用されますが、バッテリーが空になったり故障した場合の修理・交換にかかる費用は基本的に全てお客さまのご負担となります。
 9)ガンマスカウトが気に入らなかった場合は?
商品到着後14日以内にオリジナルの状態、オリジナルのパッケージでご返品ください。受領確認の後、お支払いいただいた金額を返金いたします。
10)バッテリーが無くなったら?
普通に使用している限りではバッテリーは 10 年以上もちますが、各種機能を利用することにより電力消費は増加します。このため、バッテリーの平均寿命を具体的に明記すことはできません。質問8に記述してある通り、購入後数ヶ月間であればバッテリーに対する保証が適用され、それ以外では有料の交換サービスをご利用いただくことになります。
11)ガンマスカウトの強度は?
ガンマスカウトは無線・携帯機器の耐衝撃基準に基づき非常に頑丈に製造されています。ノボデュア(ABS樹脂 Novodur®)ボディは従来のボディよりも 30%厚く、表面が剥げることもなく、割れも壊れもしません。極度の気温下や負荷にも耐えられます。
12)ガンマスカウトの感度は?
ガンマスカウトは自然放射線レベル以下の数値から 1000 マイクロシーベルト(= 100 mREM)までの範囲の放射線を測定します。民間防衛用の旧型測定器では捉えることができない放射線レベルの変化を測定し、その正確さは安価な測定器を圧倒します。
13)ガンマスカウトを使って測定を行う場合、放射線源からの理想的な距離は?
それは放射線の種類(同位体)、放射線源の強さとそのシールドにより変わってきます。放射線を放っている物体がたった一つの場合でも、その放射線が強ければ 10 メートル離れた場所からでも測定可能です。自然放射線量の変化については、距離とは関係なく簡単に測定できます(飛行機での旅行等)。
14)ガンマスカウトは飛行機内への持ち込みが可能ですか?
可能です。ガンマスカウトはヨーロッパおよびアメリカの安全基準(CE マーク/FCC 規格)クリアしており、妨害電波を発しません。手荷物のX線検査で故障することもありません。
15)ガンマスカウトを水中でも使用できますか?
残念ながら水中ではご使用いただけません。携帯電話と同じようにショートの原因になります。
16)ガンマスカウトの校正は必要ですか?
ガンマスカウトは校正を含む出荷前の厳しい検査に合格しています。非常に丈夫な GM 管を使用しているため、使用開始から5年以内に校正が必要になることはないでしょう。5年以上が経過していてお客さまがご希望であれば、弊社がお客さまのガンマスカウトを検査し直し校正を行います。検査にはごく一般的な料金がかかります。

注意事項:商業活動を行うための ISO 規格では、使用2年毎の校正が規定となっています。弊社では2種類の料金システムで校正サービス(一般検査・簡易検査)を提供しています。詳しくは取扱説明書をご覧ください。
17)ガンマスカウトに保存されたデータを、Microsoft 社製以外の OS 下で
読み出すことは可能ですか?
基本的には無理です(「TOOLBOX について」参照)。プログラミングに詳しい方が読み込みソフトをご自分で開発できるように、インタフェースのデータを紹介しておきます:ソフトウェア開発者のための情報(ドイツ語)
18)ガイガー・カウンターはどういう仕組みになっているのですか?
ガイガー=ミュラー計数管、通称「ガイガー・カウンター」はこの計測器の心臓部といえる部品です。不活性ガスを封じ込めた円筒の中心には細い芯があり、円筒と芯の間には 500 ボルトの電圧がかけられています。電離放射線(X線、ガンマ線など)が円筒を通過すると、充填されたガスの分子が電離され電子ができます。電子は陽極である芯に向かって加速され、この過程で運動エネルギーを得ます。そして移動中に衝突した気体分子もまた電離させるため、その結果ガスの中に荷電粒子の「雪崩」が作られ、この雪崩によりパルスの測定・計数が容易になります。
19)時折、放射線量が短い時間上昇する事があるのですが、
これはどういうことですか?
ガンマスカウトはガイガー・カウンターです。特定のガスが充填された「カウント管」の中を高エネルギーの放射線が通過する、というのがこの計測器の原理です。放射線が分子を「イオン化」し、イオンにより起こされた電子なだれがカソードでカウントされます。プリント基板上にいくら「保護コンデンサ」を取り付けても、強い高周波磁場はイオン化(A波、B波、C波によるものではない)を起こしてしまいます。最もよく知られている原因は2つあり、1つは送信の際に比較的強い磁場を発生させる携帯電話、もう1つは同じくスイッチを入れると磁場を作る蛍光灯です。携帯電話をガンマスカウトから離すことにより、問題は解決します。
20)ベクレルとシーベルトの関係を解説してください。
質問4をご覧ください
21)レントゲン(X線)、レム、シーベルトの関係を解説してください。
こちらの PDF をご覧ください
22)ガンマスカウトでX線漏れを検査できますか?
基本的には可能です。パルスX線は(連続X線と比べ)照射時間が短いため、数値は小さくなります。ある程度正確な数値を得るには少なくとも 30 分の測定が必要です。単にX線漏れの有無を確認したい場合には短時間でも可能ですが、測定時間が短ければ短いほど数値は不正確なものとなります。
23)環境放射線測定値のばらつき(バックグラウンドによる統計誤差)について
環境放射線を測定する場合、測定時間が短いほど数値が大きくばらつきます。数分の測定で得られる数値には限りがありますが、測定結果を(1時間後とかではなく)なるべく早く知りたいという方は少なくないでしょう。ただこの場合、短時間測定で得られる数値には必ずばらつきがあることを念頭におく必要があります。本器では、前日の平均放射線量を表示する時(アルファベットの “H” の上に横線のついた記号が点滅)、一時的に発生したばらつきの値は削除されます。また、24 時間や7日間での測定値をみるとバックグラウンド値が安定していることがわかります。

(マンハイム専門大学エリッヒ・フォースハグ教授/プロセスシステム工学・化学工学部、物理化学・放射化学研究所)
24)デッドタイム
当社が使用している計数管 LND 712 と Centronic ZP 1401 のデッドタイムは 90 マイクロ秒で、一般的な数値(約 100 マイクロ秒)に相当します。
25)ガンマスカウトによるX線検出
マンハイム専門大学の教育用X線装置を用いて測定を行ったところ、計数管を開放にした状態でエネルギー量 10〜15 keV あたりからX線を検出できました(取扱説明書には統計的に確かな値として 30 keV と記載しています)。

医療機関で使用される 60 keV 程度のエネルギーは、計数管を開放にした測定で問題なくX線の検出が可能です。しかしガンマスカウトの(透過性の低いプラスティックボディを通して)上下左右から当たる放射線に関しては、はっきりとお答えすることができません。Ba133(エネルギー 356 keV)の測定値は、計数管を開放にして測定した数値のおよそ 50%となりました。

ガンマ線やX線はどちらも電磁波です。ガンマ線の発生源は電子核、X線の発生過程は電子殻内で起こります。つまり、ガンマ線とX線の性質は(エネルギーが同じ場合)同じと言えます。

次の画像は、アメリシウム 241から放出されるX線、60 keV の励起エネルギー、アブソーバを使用したさまざまなX線のスペクトルです。


画像:マンハイム専門大学エリッヒ・フォースハグ教授

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